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防犯カメラ設置時の撮影範囲の注意点!撮影範囲を事前に確認・計算するには?

防犯カメラを設置するときには、撮影可能範囲の事前確認が重要です。撮影範囲が狭すぎる場合、防犯効果が低下し、逆に範囲が広すぎる場合はプライバシーの侵害や近隣店舗への迷惑になる可能性があります。
では、撮影範囲を確認・計算するにはどうすればいいのでしょうか?この記事では、防犯カメラの撮影範囲の注意点と計算方法について解説します。

目次

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防犯カメラ設置時は「撮影範囲」を要確認

では、早速「防犯カメラ設置時の撮影範囲」について解説していきます。
まずカメラが映すことができる範囲を「画角」と言います。画角が大きいと広い範囲を映せますが、画角が小さいと狭い範囲しか映せません。

image5.pngまたカメラと被写体との距離によっても映せる範囲が変わります。被写体が近ければ細部がくっきり映りますが、映せる範囲は狭くなります。被写体が遠いと広範囲が映りますが、細部がぼやけやすくなります。

image4.png
狭い画角の近い距離での撮影なら細部が分かっても、広い画角では「人がいる程度」しか分からないことも。画角と撮影対象までの距離は、得られる情報量に影響します。
つまり防犯カメラの設置によって、期待する監視効果、防犯効果を得るには「撮影範囲」の確認が必要です。

防犯カメラの撮影範囲を確認・計算する方法

防犯カメラの撮影範囲を確認・計算するには、3つのステップがあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

水平画角と垂直画角を確認

水平画角と垂直画角とは、カメラが撮影する画像の横幅と縦幅の角度のこと。この角度が大きいほど広い範囲を撮影できます。カメラの仕様書や取扱説明書に記載されていることが多いので、確認しておきましょう。

撮影対象までの距離を測る

撮影範囲を確認するためには、カメラと撮影したい対象までの直線距離を知っておくことも大切です。実際に測定するか、地図や建物の図面などを参考にして推定しましょう。

実際に計算してみる

水平画角と垂直画角、撮影対象までの距離が分かったら、実際に撮影範囲を計算してみましょう。撮影範囲は、以下の式で計算できます。

撮影可能範囲=tan(画角÷2)×撮影対象までの距離×2

例えば、水平画角が90度で、撮影対象までの距離が15mの場合、以下のようになります。

撮影可能範囲=tan(90÷2​)×15×2=30m

image3.png

つまり、カメラから左右15mの範囲が撮影できるということです。垂直画角も同様に計算できます。なお、より詳しくは以下の記事でも解説しています。

参考記事防犯カメラで撮影できる範囲が知りたい!録画されている画角の確認方法も解説!

防犯カメラの撮影範囲が「トラブル」に発展するケースも

防犯カメラの撮影範囲が広すぎると、他人のプライバシーを侵害したり、トラブルに巻き込まれるケースもあります。ここでは、防犯カメラの撮影範囲がトラブルに発展するよくある例を紹介します。

よくあるトラブル:共用部分へのカメラの設置

自宅への防犯カメラ設置は、住んでいる環境に配慮しましょう。たとえばマンションやアパートの場合、玄関ドア付近やベランダなどは他の住民との共有部分。設置する前に不動産会社や管理会社に確認が必要です。
許可を得られない場合は、自分の部屋以外の場所が映らないように、カメラの位置や角度を調整しましょう。

よくあるトラブル:近隣店舗同士でトラブルに発展

近隣店舗のプライバシーにも配慮する必要があります。防犯カメラの撮影範囲が広すぎると、近隣店舗の出入り口などを無断で撮影してしまい、自店舗ではなく他の店舗のお客様の気分を害してしまう場合もあります。そもそも「自分の店舗を撮影範囲に入れてほしくない」という近隣店舗からの要望がある場合も考えられます。
そのため、防犯カメラを設置する場合は、近隣の店舗が映り込むことをできるだけ避けるように、カメラの角度や位置を調整しましょう。また、可能であれば、近隣店舗の所有者や管理者に事前に相談し、設置の目的や範囲を説明し、理解を得るといいでしょう。
たとえば「経営している店舗が無人店舗のため、防犯カメラ設置の必要性が高いため設置させてほしい」などと丁寧に説明することで、理解を得られるケースもあります。

防犯カメラ設置時の「撮影範囲」を意識したカメラの選び方

防犯カメラを設置するときには、撮影範囲を意識すると同時に、撮影対象や目的に合わせたカメラを選ぶことも重要です。ここでは、防犯カメラの種類や機能について、撮影範囲との関係を踏まえて紹介します。

赤外線での撮影範囲は?

暗闇でも撮影できる赤外線カメラは、赤外線の発光距離で撮影範囲が決まります。発光距離が長いほど、暗闇でも遠くまで撮影できます。夜間や暗い場所での撮影を考えている場合は、発光距離の長いカメラを選ぶとよいでしょう。

防犯カメラの死角は生まれていないか

防犯カメラの設置場所や角度によっては、カメラの近くや真下、障害物で見えない場所などに死角が生まれる可能性があります。死角があると、犯罪の瞬間を記録できなかったり、犯罪の抑止効果が低下することも。防犯カメラの種類や機能、配置や角度を工夫して、死角をなくすようにしましょう。また、複数の防犯カメラを組み合わせて、お互いの死角を補うように配置することも効果的です。

まとめ

防犯カメラは、ただ設置するだけでは十分ではありません。カメラの種類や角度、高さ、距離などによって撮影範囲が大きく変わり、防犯効果やプライバシーの保護にも影響します。撮影範囲を事前に確認・計算し、目的に応じた最適なカメラを選びましょう。

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本記事は防犯設備士が監修しています。防犯設備士とは、建物に設置する防犯設備機器の取り付けや運用管理に関する専門知識と技能を有する専門家です

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