ネットワークカメラと活用するPoEとは?PoEの必要性やメリット、導入費用を解説
ネットワークカメラを利用する際に「PoE」という機器を一緒に導入する場合があります。
「PoE」とは、Power over Ethernetの略称で、LANケーブルを通して、ネットワークカメラや、録画装置、映像を確認するモニターやパソコンなどにデータ通信をおこない、同時に電力を供給する機器です。
ネットワークカメラは必ずPoEがないと利用できないものではないですが、カメラを設置する環境や場所によって必要になる場合があります。
本記事では、ネットワークカメラを利用するにあたり、PoEの必要性やメリット・デメリット、導入にかかるコストなどを解説します。
PoEの給電方法と3つの規格
冒頭でもお伝えした通り、PoEとはイーサネットのLANケーブルを通じて、データ通信、電力の供給をおこないます。
PoE給電によってネットワークカメラを利用する仕組みや、それぞれ電力の異なるPoEの規格を解説します。
PoE給電の仕組み
画像のように、PoEハブから直接LANケーブルをネットワークカメラや録画装置、ルーターに接続することで、それぞれが作動し、カメラでの撮影、録画をすることができます。 PoEハブ本体は電源に繋ぐ必要がありますが、LANケーブルの長さを調節することで電源が近くになかったり、それぞれの機器が離れていても、PoEハブが中継器となり問題なく動作する仕組みとなっています。
PoE規格の種類
種類 |
PoE | PoE+ | PoE++ |
規格名 | IEEE 802.3af | IEEE 802.3at | IEEE 802.3bt |
給電力 | 最大15.4W | 最大30W |
最大60W(Type3) |
対応ケーブル | カテゴリ3以上 | カテゴリ5以上 | カテゴリ5以上 |
特徴 | 2003年に発表された初期の規格 ネットワークカメラ、IP電話に対応 |
2009年に発表されたPoEの拡張版 PTZカメラ、ネットワークカメラ、IP電話に対応 |
2018年に発表された最新規格 4K対応カメラ、デジタルサイネージ、高解像度ディスプレイに対応 |
PoEには主に3種類の規格があります。規格によって給電力や対応ケーブルが異なるため、接続したいカメラの種類や必要電力数を確認し、適した規格を選びましょう。
ネットワークカメラでPoEを利用するメリット
ネットワークカメラとPoEを一緒に活用することで、ネットワークカメラの設置場所にお悩みの方や、導入費用を気にされる方への悩みを解消するメリットがあります。
設置場所を自由に選べる
PoEハブを導入することで、例えば屋外や天井などの電源が近くない場所や複数台のカメラを設置する際に、電源が足りない場合でも柔軟に設置することが可能です。
PoEを経由し給電をおこなうLANケーブルは最大100mまで対応しているので、敷地の大きい店舗やオフィス、施設などでも活用できます。
配線をきれいにまとめることができる
PoEハブから給電することで、ネットワークカメラの電源ケーブルやACアダプターを使用しないため、給電・データ通信をLANケーブルに一本化することで、配線まわりをきれいにまとめることができます。
顧客や取引先の目にとまるような場所にカメラを設置するのであれば、外観はなるべくシンプルにまとまっていた方が印象も良く、カメラの位置を変更したり、オフィスや店舗を移転する際にも、スムーズに取り外し、再度設置することが可能です。
電源工事が不要になる
PoEを利用する場合、電源工事をする必要がないので、工事費の削減や工事日程の確保が不要になります。
ネットワークカメラを導入する際に、初期費用として大きくかかるコストの中に工事費用があります。工事費用を削減することで、浮いたコストで高機能なカメラを選択したり、セキュリティの高い高品質なクラウドサービスへの加入も検討いただけます。
しかし、カメラの設置自体に工事が発生する場合もあるので、事前に確認しましょう。
ネットワークカメラでPoEを利用するデメリット
PoEを導入することへのデメリットも合わせて紹介します。カメラの設置場所などの理由から導入が必須の場合は、デメリットも把握し、安心して導入できるよう備えましょう。
導入費用がかかる
PoEハブを利用するにあたり、導入費用が発生します。本体価格は様々で、5,000円程で購入可能なものから、50,000円以上のものまで幅広い種類があります。
必要電力や必要なポート数を確認し、予算に見合った機器を選びましょう。ネットワークカメラの価格もPoE対応の機器は高額な場合があるので、設置環境に合わせてカメラを使い分けましょう。
費用を抑えたい場合は、PoEハブより比較的安価な、PoEインジェクターという特定の機器に給電・データ通信をおこなう種類もあるので合わせてご検討ください。
PoEを利用する際の注意点
PoEを利用するにあたり3つ注意点を紹介します。PoEに問題がある場合、カメラやルーターに給電やデータ通信ができず、録画映像が残せないなどのトラブルに繋がる可能性があります。事前に注意点を確認しておくことで、スムーズに利用を開始できます。
PoEの規格
「主なPoE規格の種類」でも紹介した通り、PoEには様々な規格があり、それぞれの規格に応じて供給できる電力が異なります。 カメラの消費電力に用意したPoEが対応していないと、うまく電力が行き届かず、カメラが正常に作動できなくなります。 カメラによってはPoE非対応のものもあるので、適切な機器選びが重要です。 キヅクモカメラのカメラ一覧はこちらからご確認ください。
ケーブルの長さ
PoEで(またはPoEハブで)ネットワークカメラへ給電・データ通信をおこなうLANケーブルの最大伝送距離は、PoEの規格問わず100mですが、ケーブルが長くなればなるほど、電圧が低下する可能性があります。
電源が近くない場所でもカメラを設置することができることがPoEのメリットですが、必要な範囲の長さのケーブルを使用することで、安定した電力供給をおこなうことができます。
PoEインジェクターを使う場合
PoEインジェクターは、PoEハブより安価であることがメリットですが、基本的に給電・データ通信をおこなえるのは1台のみで、特定の機器に対応した簡易的なPoEです。個人宅の玄関などと違い、店舗やオフィスにネットワークカメラを導入する場合は、複数台のカメラを設置することが多いので、PoEインジェクターでは電力が足りなかったり、結果的にPoEハブの方が効率的である場合があるので、導入前に確認しましょう。
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カメラを複数台導入する際は、PoEハブと合わせてご利用いただくことで、電源の少ない場所でも十分に電力を行き届かせることも可能です。
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まとめ
本記事では、ネットワークカメラと「PoE」についての仕組みについて紹介しました。
ネットワークカメラは、屋内だけでなく、電源の行き届かない屋外などにも設置することで、防犯対策や、業務効率化につながります。
PoEを活用することで、ネットワークカメラの設置場所を選ぶことなく、安定した電力供給・データ通信を実現できます。
導入を検討されている方、より詳しく知りたい方はぜひお気軽にご相談ください。
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