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防犯カメラで撮影できる範囲が知りたい!録画されている画角の確認方法も解説!

防犯カメラの導入を検討している方にとって防犯カメラの撮影範囲がどれくらいなのかは重要な問題です。今回は防犯カメラの撮影範囲の確認方法と画角を決める大切な要素を解説します。最後までぜひご覧ください。

目次

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防犯カメラの撮影範囲は〇〇で決まる!?

防犯カメラレンズ防犯カメラを効果的に利用するにあたって撮影範囲は重要な要素です。防犯カメラの撮影範囲を把握しておけば、後から「撮影したい範囲がすべて撮影できなかった」「もう少し撮影範囲を広げておけば防犯カメラの設置台数を減らせたのに」などの後悔をすることもありません。防犯カメラの導入後に追加作業が発生することがないように事前に撮影範囲を確認しましょう。

防犯カメラの撮影範囲は画角で決まる

防犯カメラの撮影範囲は、一般的に画角によって決まります。画角とは防犯カメラで撮影した際に画面に写る範囲のことです。

画角とレンズの関係性

では画角は何によって決まるのでしょうか。答えは防犯カメラに搭載されたレンズの性能によって決まります。具体的には、カメラが縦と横の範囲でどれだけ広く撮影できるかなどが挙げられ、この範囲のことを視野角といいます。
例えば、広い視野角を持つレンズは、広範囲のエリアを監視できます。近年ではスマートフォンにも広角レンズ搭載のものがあると思いますが、防犯カメラもスマートフォンと同様にレンズ次第で画角を広げることが可能です。
その他にも、焦点距離や解像度によって撮影範囲は変わりますが、今回は防犯カメラのレンズの種類と特徴についてご紹介します。

おさえておくべき防犯カメラのレンズの種類

防犯カメラレンズ一覧防犯カメラには、さまざまなレンズが使用されています。それぞれのレンズにはメリットやデメリットがあるため、設置場所や目的に応じて選ぶ必要があります。今回は「固定レンズ」「望遠レンズ」「広角レンズ」「バリフォーカルレンズ」「魚眼レンズ」「360度レンズ」の6つについてご紹介します。

固定レンズ

固定レンズ固定レンズとは撮影範囲が一定の防犯カメラのレンズです。画角が変わることがないため、常に一か所を俯瞰して撮影することができます。

固定レンズのメリット

固定レンズの最大のメリットは一度設置すれば、調整が不要な点です。
例えば、入口や社員が通る通路の監視には固定レンズがおすすめです。
また、固定レンズは他のレンズに比べて部品も少ないため他のレンズよりも安く購入できることが多いのもメリットの1つです。

固定レンズのデメリット

固定レンズのデメリットは、焦点距離の調整ができないことです。
もし監視範囲を変更したい場合、カメラ自体を物理的に移動する必要があります。
ズームによる細かい部分の確認をしたい場合は他のレンズを選びましょう。

望遠レンズ

望遠レンズ望遠レンズとは、85mmから400mmの焦点距離(一般的な焦点距離は24mmから100mm)でも被写体を撮影することができるレンズです。

望遠レンズのメリット

望遠レンズを使用すると、遠くの物体や人物の動きを詳細に捉えることが可能になります。広い敷地や大型施設の遠くの出入り口を監視する際などに非常に有効です。

望遠レンズのデメリット

望遠レンズは全体の監視範囲が狭まるというデメリットがあります。特定のポイントを詳細に監視する反面、近くの動きは画角から外れてしまう可能性があります。例えば、ビルの高層階から地上の特定の場所を監視しているときに、ビル付近の人の動きや物の監視などはカメラの画角から外れてしまう可能性などがあります。

広角レンズ

広角レンズ広角レンズとは広い範囲を撮影するためのレンズです。一気に広範囲のエリアを確認することができます。 人の顔の識別や小さな物の特定など、詳細な情報を必要とするシチュエーションの監視には不向きです。

広角レンズのメリット

広角レンズのメリットは、その名の通り広いエリアを一度に監視することができる点です。これにより、広範囲のオフィスや店舗などを効率的に監視することができます。例えば、食品売り場に設置した場合、売り場を一望するのに適しており、多くの人々や物の動きを一目で把握することが可能となります。

広角レンズのデメリット

広い範囲をカバーすることができる反面、広角レンズでは遠くに写っている映像を詳細に確認するのは難しくなります。たとえば市街地などで、遠方にある特定の車両のナンバープレートを監視したい場合、広角レンズのみでは明確に確認することは難しいでしょう。

バリフォーカルレンズ

バリフォーカルレンズバリフォーカルレンズとは、焦点距離を調整することが可能なレンズのことです。固定レンズと望遠レンズの良いところを併せ持っている性質を持つため、機能性に優れているといえます。

バリフォーカルレンズのメリット

バリフォーカルレンズの特徴は、一つのカメラで様々な撮影範囲をカバーできることです。設置場所や監視対象によって焦点距離を微調整することが可能です。例えば、店内の特定の商品棚を監視したい時と、店の全体像を確認したい時とで、焦点を変えることができます。

バリフォーカルレンズのデメリット

バリフォーカルレンズは多機能であるため、初期設定や調整が複雑です

魚眼レンズ

魚眼レンズ魚眼レンズとは約180°の超広角で撮影ができるレンズです。

魚眼レンズのメリット

魚眼レンズの最大のメリットは、超広角撮影が可能であることです。例えば、小規模な店舗やオフィスの全体を一度に確認したい場合、魚眼レンズを使用することで、広い範囲を確認することができます。

魚眼レンズのデメリット

魚眼レンズのデメリットとしては、録画映像が歪むことが挙げられます。人の顔や建物などが歪んで映るため、正確な形状を確認したい場面では不向きです。

360度レンズ

360度レンズ360度レンズとは、名前の通り360度の範囲を監視することができるレンズです。

360度レンズのメリット

360度レンズのメリットは、全方位の映像を一度に撮影できる点にあります。例えば、人が多い観光地やイベントなどの広い範囲を監視したい場合に非常に有効です。

360度レンズのデメリット

360度レンズのデメリットとしては、特定のポイントにフォーカスを当てにくいという点が挙げられます。全体を撮影するため、特定の被写体にピントを合わせるのが難しくなります。また魚眼レンズと同様に録画映像が歪んでしまう事もデメリットです。

防犯カメラの撮影範囲の確認方法

防犯カメラ撮影範囲撮影範囲を知ることは、防犯カメラを効果的に活用するために重要です。防犯カメラの撮影範囲を確認する3つの方法を紹介します。防犯カメラの撮影範囲を知るためには、カメラの動作で確認、ピントが合う距離で確認、撮影範囲を計算して確認の3つの方法があります。それぞれの方法は、カメラの種類や監視の目的に応じて選ぶことが重要です。

①カメラの動作で確認する

カメラ自体の動作や設置する位置を調整して、撮影範囲を実際に確認する方法です。特に動きのあるカメラや、遠隔からパン(上下)/チルト(左右)/ズーム(拡大縮小)の操作ができるPTZ機能を持つカメラでは、撮影範囲の確認が簡単にできます。例えば、店舗の入り口や通路を監視したい場合、カメラを実際にその方向に向けてみて、必要な範囲がカバーできているかをチェックすることができます。

②ピントが合う距離で確認する

カメラのレンズには、特定の距離で最も鮮明に映るピントの位置があります。たとえば、特定の商品やカウンターを主な監視対象とした場合、その物体が鮮明に映る位置を基準にして範囲を調整することができます。ピントが合った距離の撮影範囲が最適な画角の基準の1つとなります。

③撮影範囲を計算して確認する

最後に撮影範囲を計算して求める方法についてご紹介します。少し難しい内容なので、直接現場で防犯カメラの画角を確認できないが、どうしても撮影範囲を確認しなければならないときなどに活用してください。防犯カメラの仕様書には、縦の画角を確認する垂直画角と、横の画角を確認する水平画角が記載されていることが多いです。それらを利用して撮影範囲を求めます。実際に計算するときは以下の公式にあてはめて計算します。

【公式】
tanθ=bc÷ac
θ=カメラ画角の半分の角度
ac=撮影対象までの距離
bc=撮影範囲の半径

【例】
・垂直画角(縦の撮影範囲)が90°
・撮影対象までの距離が15m
上記の場合の防犯カメラの縦の撮影範囲を求める方法

11.png

【解説】まずは垂直画角の撮影範囲を求める
①垂直画角を2で割ってθを求める
θ=垂直画角÷2
θ=90°÷2
θ=45°

12.png

②撮影範囲の半径を求める
さきほど求めたθ=45°は防犯カメラ垂直画角の半分の角度です。角度を値に変換しましょう。
なぜ角度を値に変換すると以下のようになるのかを知りたい方は三角関数について調べてみてください。
ここでは例として、tan30°、tan45°、tan60°のみあらかじめ表にして記載します。
①で求めた数字が以下の表に無い場合は「tan(角度)」で検索してみてください。

tan30° 0.577
tan45° 1
tan60° 1.73

カメラ画角の半分の角度を値に変換したら以下の計算式に代入します。

13.png
(撮影範囲の半径)=tan45°×(撮影対象までの距離)
θ=45°だから上の表からtan45°=1と分かる
(撮影範囲の半径)=1×15m
(撮影範囲の半径)=15m

④15mは撮影範囲の半径なので×2して直径にする
撮影可能範囲の直径=15m×2
撮影可能範囲の直径=30m

14.png

防犯カメラの縦の撮影範囲は30mだと分かる
同様にして横の撮影範囲である水平画角の計算をおこないましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は「撮影したい範囲がすべて撮影できなかった」「もう少し撮影範囲を広げておけば防犯カメラの設置台数を減らせたのに」といったことを防ぐためにも事前に防犯カメラの画角を確認することの重要性とその方法について解説してきました。さまざまなレンズの特徴を把握し、目的に合った防犯カメラのレンズを選びましょう。

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本記事は防犯設備士が監修しています。防犯設備士とは、建物に設置する防犯設備機器の取り付けや運用管理に関する専門知識と技能を有する専門家です

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